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スタッフ募集をしたいので、募集条件をツイッターで聞いてみた―正社員になったことのない経営者の素朴な感想―

私は一度も正社員になったことがありません。

 

当然ですが、自慢ではありません。たとえば、今自分のやっている事業が失敗すれば、就活で正社員になった事のある人より私のほうが大変な目にあう可能性が高いでしょう。

 

まあ、そんなことはさておき、正社員になったことが無いので、「どんな条件でならみんなは働きたいと思うのか?」が分かりません。事務所の移転も済んだことですし、そろそろスタッフを迎え入れたいなと思っているのですが、まずはきちんと募集条件を作る必要があります。

 

そこで、ツイッターでいろいろな意見を募り、「被雇用者の側はどんな条件を労働に求めるか」について意見を募ってみたのです。すると、私が思い描いていたスタッフ像とはなかなかに離れた意見が飛びかっていました。

 

募集条件は「働かなくてすむこと」

まず、あくまで私のフォロワーなので、私と同じような層(20~30代、主に大卒以上の男性)の方の意見が多いということはご容赦ください。そのうえで、「あなたが新卒だとしてどんな企業で働きたいか、もしくは働いてもよいと思えるか」と聞いて、集まってきた意見はほとんど似たようなものでした。

 

出てきた条件としては以下の通り。

 

  • 月手取り20万円弱
  • 交通費支給
  • 残業少なめ(月20以内、デキれば定時)
  • 土日祝休み
  • 社会保険完備
  • 有休消化しやすい

 

額面20万円が最低限といった方もいらっしゃったので、収入面で20万というのが1つのキーワードになりそうです。

 

なんとなく見えてきたのが、「ガンガンバリバリ働いてお金を平均以上に稼ぐ」という意見より「収入は平均未満でも良いから、きちんと休めること」を望む方が多いということ。

 

私のフォロワーの属性だと言われてしまえばそうですが、ネットなどでの意見を見る限りあながち平均値から大きく外れていないのかなあと思わされる条件です。

 

事業として求める人材とのすり合わせ

実を言えば、この条件はけっこう厳しいのです。

 

もちろん、適法の範囲内で済むことであれば私はそれを遵守しようと思っています。問題は適法の範囲内であっても企業として使いやすいか使いにくいかという点です。

 

たとえば、上記の条件で雇用した人材は育てるのに時間がかかるうえ、1人でカバーできる量も少ないです。1人での労働時間が少ないのでパフォーマンスも低いですし、質を上げるほどの教育時間もありません。結果として、この人材で店舗や事務所を回すのに、他の人材を雇う必要が出てきます。

 

そうすると、交通費の支給や教育費の確保など、1人の人材に残業代を払う以上の高コストを支払う必要が出てくるわけです。ちなみに、先月30代のスタッフには手取りで40万円ほどのお給料を渡していますが、上記の人材からすれば、お金はあっても"働きすぎ"のラインなので、こういった働き方を希望する人は少ないのでしょう。

 

個人的には、「ガンガン働きますからお金を下さい!」という人材が多いほうがありがたいわけですが、どうやらそういう人材は比較的少数派なようです。

 

スキルのいらない働き場所と職人の働き場所を

こうしたころから考えないといけないなあと感じたのは、「能力のない人が働けるだけのシステム作り」です。マニュアル通りに動けばきちんと働ける環境を作って、1人あたりのコストが減らせる環境を作らないとなあと。

 

一方で、私は職人という人たちが大好きです。金に関係なく、自分の追い求める道を貫き通せる人たち。

 

雇用者がこんなことを言うと、「安く働き続けられる人材が欲しいだけ」と言われますが、私が子どものころには職人という存在に強く憧れました。私は残念ながらいろんなことに挑戦しても「普通の人どまり」でしたが、やはり職人になれそうな人材を見つけると設備や教育面でサポートしたくなります。

 

ただ、やっぱり「お金は最低限で良いからプライベートをきちんと守りたい」という人は職人向きではありませんし、そういった方に職人的働き方を強要するのは酷な話です。

 

私個人の趣味嗜好はともかくとして、ライフワークバランスはきちっと分けたいという人が一定数いることを踏まえた上で、今後の事業の在り方を考えていかなければならないなあと感じたのでした。