アフィリエイトはお金も時間もかからないとは本当か?―アフィリエイトのコストと収入―

アフィリエイトは、費用・コストのかからない低資本で始められるビジネスだと言われています。「せいぜい、サーバー代とドメイン代、あとは本気でやる人が外注をするぐらいで、自分1人でやる分には月々1000円もかからない低コストビジネスだ」と。

 

これについて、皆さんは疑問に思ったことがないでしょうか。

 

特に、アフィリエイトである程度の収益をすでに得ている人の大多数はこの発言に違和感を感じることでしょう。「いやいや、アフィリエイトは本気で取り組めば意外とコストがかかるよ」と。

 

私も、この点について違和感を持った1人です。そこで今回は、アフィリエイトは本当にローコストな低資源のビジネスと言えるかどうかについて、アフィリエイトマーケティング協会の調査結果をもとに“時間”と“経費”という2つの点から注目していきたいと思います。

 

アフィリエイトは時間をかければかけるほど伸びる

「1日たった〇〇分の作業で月収〇〇万円の生活!」なんてツイートや記事をよく見かけます。別に、それらの発言を嘘だ/本当だとここで議論するつもりはありません。その真偽は個々人で判断して下さい。

 

ただし、ここで重要なのは、そんなことが可能だとして、それが実際に実行できるのはほんのわずかな人間だけだということです。アフィリエイトマーケティング協会の2015年調査の結果を一部見てみましょう。

 

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1日に1時間ほどしか作業していない人では、月収は1000円未満の人が過半数を占めています。つまり、1日に1時間しか作業しない人では、2人に1人がほとんど収益を得られないのです。

 

作業時間と収益は基本的に比例します。

 

1日に2時間以上作業に時間をかけている人では、過半数が月収5000円以上を稼げるようになります。つまり、1日に2時間以上かけている人では、2人に1人が5000円以上の収益を得ていると言えます。

 

また、この調査には私も回答していますが、質問自体があいまいなものでした。

 

もう少し質問を明確にして、アフィリエイトについて考えている時間やキーワード選定、広告選定などをしている全体の作業時間を考慮するように指示すれば、おそらくもっと作業時間は伸びると思います。少なくとも、上の表より低下することはありません。

 

アフィリエイトは時間をコストとして見た時、全くコストがかからないビジネスだとは言い難いようです。

 

アフィリエイトはお金をかければかけるほど儲かる

さて、アフィリエイトのコストと言った時に、多くの人が思い浮かべるのは時間のコストよりもお金のコストの話でしょう。つまり経費の話です。本当に、アフィリエイトはお金のかからないローコストなビジネスだと言えるでしょうか?

 

それを調べるために、“自己アフィリエイト”あるいは“セルフバック”という数値に注目してみましょう。自己アフィリエイトは、文字通りアフィリエイト広告を出稿している広告主から自分で商品やサービスを購入することを指しています。

 

自己アフィリエイトは、欲しかった商品やサービスを安く利用できるという側面もありますが、一方で自分が勧める商品やサービスの内容を詳しく知るために、自分で体験するという側面もあります。つまり、アフィリエイト記事を書くための必要経費です。

 

この自己アフィリエイトの利用者数と収入の関係についても、アフィリエイトマーケティング協会が2014年に調査を行っているので、表を引用させてもらいましょう。

 

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どうやら大ざっぱに見ても、全く収入が無い人は、自己アフィリエイトを一度も利用したことが無い人が多いようです。ただ、これだけだと細かく見るには若干分かりにくいので、私が表のデータを使って図を作ってみました。以下をご覧ください。

 

  一度でも自己アフィリエイトを利用したことがある人の数 全体の回答者数 一度でも自己アフィリエイトを利用したことがある人の割合(%)
無収入 217 479 45.3
~1000円 446 696 64.1
1000~5000円 298 407 73.2
5000~1万円 155 203 76.4
1万~3万円 216 267 80.9
3万~5万円 90 113 79.6
5万~10万円 138 165 83.6
10万~20万円 110 122 90.2
20万~50万円 133 169 78.7
50万~100万円 96 111 86.5
100万円以上 116 165

70.3

 

注目していただきたいのは、一番右側の「一度でも自己アフィリエイトを利用したことがある人の割合(%)」です。月に1,000円未満しか稼げていない人では、それ以上稼げている人に比べて明らかに自己アフィリエイトの利用者の割合が少ないことが分かるかと思います。

 

それどころか、月に5000円以上を稼いでいる人では75%以上が、言い換えれば4人に3人以上が、一度は自己アフィリエイトを利用したことがあることも分かるかと思います(100万円以上のカテゴリは除く)。

 

「でも、月に100万円以上稼いでいる人は自己アフィリエイトの利用率が比較的低いではないか」と言われるかもしれません。そうですね。なぜか、100万円以上の収益を得ている人のデータだけはいつも他の層とは回答の傾向が全く違います。

 

これはこの結果だけじゃなく、他のデータにも見られる傾向なので、100万円以上のデータは何らかの原因で歪んでいると見るのが妥当だと思います(イタズラの回答が多い、そもそも回答者はアフィリエイトには全く関わっておらず外注で済ませている人が多いetc……)。

 

とはいえ、100万円以上の人のデータを考慮に入れても、やはり収入が低い人はかけているコストそのものが低い傾向があります。

 

沈黙のWebマーケティング 』の中でも、主人公がwebデザイナーにネットショッピングで商品を買わせるというシーンが出てきており、“消費者の目線でwebデザインを考えること”の重要性が説かれています。上に示した数値は、まさにその教え通りの結果がデータとして現れていると言えるでしょう(余談ですが、ギャグ漫画としても面白いので、普通に一読をお勧めしたい本です)。

 

消費者目線を考えることは簡単なことではありません。一番簡単にその気持ちを知るためには、実際に自分が消費者になってみることです。それが自己アフィリエイトを利用するということなのかもしれません。

 

ちなみに、自己アフィリエイトの充実具合なども含めて、最もサービスの良いと感じるASPはアフィリエイトBです。ご紹介したアフィリエイトマーケティング協会の調査結果でも、最も満足度の高いASPであったとされています。

 

これからアフィリエイトを始める方も、ほかのASPを利用されている方もアフィリエイトBの利用を検討してみてはいかがでしょうか。

 

まとめ

確かに、アフィリエイトはローコストで始められるサービスではあります。ですが、一方で“コストをかけた方が儲かりやすい”という一般的なビジネスと変わらない側面も持っています。

 

もし、アフィリエイトは簡単に、そして手軽に稼げるビジネスだという言葉を信じてアフィリエイトを始めたのに、収入をほとんど得られない方がいらっしゃれば、今一度、自分がその商材についてどのぐらい理解していたか、どのぐらいその紹介に時間をかけたか、そしてそれを利用する消費者の気持ちをどのぐらい考えていたかを見直すと良いでしょう。